NYに飛び込む大学生の留学ブログ

NYの大学で音楽を勉強しながら日常で思ったり体験したことを書いていきます

伝説が生まれる場所Apollo Theater

前から行こうと思い続けて、結局行けていなかったApollo Theaterに行ってきた。ここは若き日のJames Brown, Michael Jackson, Stevie Wonderなどが出演し、まさに「伝説」が生まれてきた場所だ。様々なイベントが催されているこの会場の大目玉は、やはり何と言っても、アマチュアが出演する"Amateur Night"。アマチュアとはいえここは本場NY。出てくるのはプロとして十分通用するレベル...というわけでもなく、結構微妙なレベルの人もいる。少しても下手なことをすれば観客からすぐにブーイングが飛ぶ。パフォーマンスが始まってからすぐにブーイングが起こる場合もあって、「もう少し全体的に見ないと正しい評価ができないじゃないか?」と思っていたけれど、上手い人は始まった瞬間にわかるもの。ジャンルはコメディ、ダンス、ボイスパーカッション、歌など多岐にわたるけれど、それらは全てエンターテイメントであって、とにかく観客を沸かせたもの勝ちだ。観客は目が肥えているから、いいパフォーマンスをすればしっかりそれに応えてくれる。出演者たちのバックグラウンドは一切知らないけれど、素晴らしいパフォーマンスとそれに対する歓声が起きる瞬間というのは感動的で、この地の人々のパワーを感じる

今回は出演者の中にたまたま日本人男性アコースティックデュオがいた。遠目から見ると、日本人の僕の目から見ても男か女かよくわからない格好をしてた。アニメに出てくる主人公のような格好をしていて、若干会場がざわついていた。でも自分のスタイルを押し通してこそ評価されるのがNY。変に媚びずに日本でのやり方を貫くのが逆説的にアメリカンなのかもしれない。

司会の人とバックバンドには感動した。正直出演者のレベルはそれほど高いと思わなかったけど、彼らがいるおかげで素晴らしいショーになっている。出演者が歌い終わったらその人の真似をしてギャグっぽく歌ったり踊って、バンドもそれを盛り上げるためにジャンル問わずそのシチュエーションに最適な音楽を演出したりする。コメディ、音楽、ダンスと何でもできる驚異的な人たちだ。考えてみればアメリカでは、テレビ番組やレストラン、バーなど人が集まるところにはバンドがいて、彼らはその場で臨機応変に場を盛り上げるということに非常に長けている。まさに「エンターテイナー」という言葉がぴったり。日本でもこういうのできる人がいたら絶対ウケるんじゃないだろうか。すごいカリスマ性と技術や経験がないとできないことだけど。こういう違いを語るとき、言語の違いというのは忘れてはいけないと思う。ショーをやっている間、これを日本語で表現して同じように盛り上げることはできるんだろうか、ということを時々考えるけれど、答えは簡単に出ない。敬語を使うとやはり無理な気がする。敬語でなくても、どう表現すればいいのかはとても難しい。

 

色々思うことはあったけれど、なんだかんだ一番印象に残っているのは、司会者とバックバンドが演奏したEW&Fの"September"とThe Jackson 5の"I Want You Back"だった。本場ハーレムのパワーを理屈抜きで体感した。

NY来たら絶対にAmateur Night行こう。水曜日にやってます。

 

 

 

(今まで文体が堅苦しかったので、変えました)